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8月 14, 2008
» WordPress新テーマディレクトリについてのインタビュー(訳)

7月にリニューアルし、URLも新たに立ち上げられたWordPressの公式テーマディレクトリ。このシステムについての開発者側へのインタビューがThemeShaperというサイトに掲載されています。

Matt Mullenweg & Joseph Scott Discuss The WordPress Themes Directory

アップロードされたテーマの自動チェック機能とか、どうなってるんだろう?と思っていたので、面白いなーと思ったところをいくつかピックアップしてみました。ぜんぜん対訳ではありませんのであしからず…

どうしてリニューアルにこんなに長くかかったの?
テーマ作者がアップロードしたZipファイルをSubversion(バージョンコントロールシステム)とうまく連携させるのに思ったより時間がかかったので…
無料&有料テーマ配布サイトが色々あるけど、それと公式サイトの違いは?公式テーマサイトを通してコミュニティにどう貢献していく予定?
配布サイトの多くはダウンロード方法がばらばらで、サイトが多い分いいテーマが埋もれてしまうこともある。安全性(例: マルウェアのインストールや隠しリンク)や質に関する問題(例: 対応バージョンが分かりにくい)もよく見かける。こういう問題を解決して、一カ所に配布場所を集めることで、作者にも楽になるし、WordPress本体から(プラグインのように)アップデートをチェックしたりする事もできるようになる。(注: WordPress 2.7では、公式サイトから配布されているテーマのワンクリックアップデート機能が追加される予定)
テーマ公開の前にの自動チェック機能って、どんなふうになってるの?
自動チェックでは、テーマのZIPファイル、必要な情報を含むstyle.css、固有のテーマ名とバージョン情報をチェックしてるよ。それからテーマをインストールして、ちゃんと動作するか確認してる。もっと自動チェック項目を増やしたり、調整したりできるかどうかこれからも考えていくつもり。テーマをアップロードした作者にすぐチェックの結果が分かるから、作者にも利用者にも管理者にも便利だよ。
手動でチェックする人は何人いるの?
今の所、一人のスタッフが一生懸命がんばってるよ!将来自動チェック機能をもっと充実させて、さらに手がかからないようにするつもり。
公式ディレクトリに掲載されるには、画像なんかも含めてテーマをGPLライセンスにしないといけないことに躊躇するテーマ作者も多いんだけど…。今後GPL以外のテーマを受け付けるつもりはないの?
WordPressに関わってきたこの5年間、「クローズド」に対して「オープン」が勝利するのを何度も見てきた。WordPress自体もそうだし。もちろんみんな好きなようにやればいいんだけど、公式なリソースはオープンソースをできるだけ促進していきたいと思ってる。WordPressというプロジェクト自体がオープンソースというシステムにとても助けられてきたから、それを(コミュニティに対して)還元するのが正しいと思うんだ。

公式テーマディレクトリに掲載されるための必要条件は、同サイトメニューのMore Infoにあります。Gravatarsやウィジェットに対応していること、などの他に、画像キャプションや回り込み用のCSSクラスが含まれていること、なんていうのもあるのがすばらしいと思います。

こうしてルールが確立されていることで、テーマの互換性が高まり、「ワンクリックでテーマをスイッチできる」というWordPressの良さがさらに生かされるのは良い事だなあと思います。テーマやプラグインの独自配布サイトにも面白いものがたくさんあるので、公式ディレクトリとそれぞれの良さを生かして進化していってほしいです。

これらのディレクトリがローカライズされるのはいつの日か…というのは正直気になりますが、WordPressの歩みと一緒にきっと実現されていく事でしょう!

11月 2, 2007
» WordPress.comテーマ販売サイト「マーケットプレイス」の話題

「WordPress、有料テーマの販売サイトを構築」というニュースがアルゼンチンで開かれたWordCampで公表されました(リンク先はブログヘラルド日本語版)。

サイトの立ち上げ日程などの詳細はまだ不明ですが、簡単に言えば、このマーケットプレイスの仕組みは「WordPress.comを通してテーマを販売することで、50%の利益が得られる」というもの。

それってそんなにたいしたことなの?と思われるかもしれませんが、ユーザー数を考えてみてください。例えば、現在いる約173万人のユーザーのうち、0.1%(1730人)に、10ドルのテーマを販売した場合…

(1730,000人 x 0.1% x $10) x 50% = $8,650(約100万円)

値段は自由につけられるようになるとのことで、この計算式にはいろんなケースが考えられます。

「個人ブログをやってる人たちが、そんなにテーマを購入するのかな?」とか、「無料テーマがあるサービスもあるのに、わざわざWordPress.comで有料テーマを使うかな?」いう疑問は残りますが、値段設定によっては数%〜数10%のユーザーが購入する人気テーマが出てくることも、あり得ない話ではないと思います。テーマデザイナーのモチベーションがあがることで、今よりも高品質のテーマが揃うことも考えられます。

オープンソースのWordPressをもとにしたWordPress.comでこういったサイトを立ち上げることに関して、議論が広まることは間違いないでしょう。すでに、ブログヘラルドでも「WordPressのテーマ販売サイトに反対」といった記事が書かれていたり、Mattの記事のコメント欄(英語)でもさまざまな意見が飛び交っています。

「半分もの利益をAutomatticが独り占めしてしまうのはずるいんじゃない?」という声もありますが(確かに利益率すごく高いなぁ、とは思いました)、それだけのユーザーが集まる場を提供するブログサービス運営者が他にいるのなら、その人にも可能なわけなので、独占と言い切るのはちょっと微妙。

個人的には…公正でコミュニティ(開発者、ユーザー)全体のことを考えたルールに基づいたものなら、「商業化」自体は、悪いことだとは思いません。私自身もテーマを配布しているのですが、残念ながら本業としてではなくまったくのボランティア行為である以上、費やせる時間は限られているし、最高のレベルでサポートができているとはどう考えても言いがたい。それを改善するきっかけになるのなら、「高品質で低価格のテーマが手に入る」という状態は、今よりもいいことなのかもしれません。テーマを作って配布すること自体はそんなに大変とはいえないですが、バージョンアップに伴うアップデートや細かいサポートは正直、けっこうつらいものがあるので…。これはもちろんプラグインに関しても言えますし、WordPress MEやリソースの日本語化に深く関わっている皆さんの労力に比べたら私の悲鳴などほんとに微々たるものだと思いますが、きっとこう思っているテーマ作成者は多いはず。その問題を認識し、解決のためのインセンティブを用意しようとしているのは前向きなのではないでしょうか。

心配なのは、幅広いユーザーが気軽に使えるサービスであるWordPress.comが、お金がなければ楽しめないものになってしまうのか?インストール型も含め、無料テーマが手に入りにくくなってしまうのか?というあたりです。テーマ作成者にとっても、ユーザーにとっても、喜ばしい状況に持っていけるのかどうか。これは今までのどんな有料機能追加よりも、Automatticの運営手腕の見せどころになるような気がします。

WordPress開発陣やAutomatticのやることに基本的に好意的な私が言うことなので、本当に偏った意見として差し引いて聞いてもらいたいのですが…。このアイデアに限らず、実際やってみて失敗ということももちろんあり得るんですよね。でも失敗や批判を恐れないからこそ、できることもある。前例がないからこそ、やってみる価値がある。そこがWordPressの魅力であり、危なっかしいところではありますが、私は彼らの挑戦が成功することを信じてみたいと思うのです。