2007年の1月からメインのMacBookをDvorak配列に変え、
1年余り使ってきました。
最初の1〜2ヶ月はタイピング速度が60%くらいになった感じがしましたが、その後は順調に手に馴染んでいき、今のところは「死ぬまでメインマシンのキー配列はDvorakだなあ」と思っています。とにかく指の動きが最小限で済みますし、プログラマのように英文を多く入力する職業では身体的負担もだいぶ軽減されます。たまにQwertyでタイプしている人の手元を見ると、指があっちこっちに行ったり来たりしていて「まるで苦行だな」と思えてきます。
ということで、今回は、Dvorak配列に興味のあるMacユーザー向けに私の経験談を少しばかり書いてみます。
デメリット
Dvorak配列にして直面したデメリットは、
- 他人のキーボードが使えなくなる
- ショートカットキーは憶え直し
- QwertyをサポートしていないPDAが使いづらい
- OSが起動するまでDvorakが使えない
といったところでしたが、実際の所これらはたいして問題ではありませんでした。
他人のキーボードが使えなくなる
職種にもよりますが、キーボードにこだわるプログラマならそんな機会はほとんどないだろうし、あったとしても猛烈にタイプしなければならないようなシチュエーションは考えられないので、意外となんとかなります。唯一の例外はペアプログラミングの時なんだけど、これもバトンタッチの時にキーボードを繋ぎ変えるなりキー配列を変えればいいだけです。
そもそも、プログラマという人種はキー配列に関係なく他人のキーボードなんか使いたくないものだし、個人的にはキーボードや配列に選択の余地がない職場でプログラマなんかやってられません(そんな非効率な職場の業務にも興味は持てそうにない)。
ショートカットキーは憶え直し
これには、移行した当初は結構悩まされます。
Mac OS Xの場合は「Dvorak - Qwerty」というキー配列を選ぶことで、コマンドキー押下時のショートカットはQwertyのままにすることができるので、これで乗り切ることもできます。私の場合はメインのエディタがEmacsであり「Dvorak - Qwerty」の恩恵があまり得られなかったのと、キートップと実際のショートカットの食い違いが気持ち悪かったので、すべてDvorak配列で憶え直しました。EmacsのキーバインドはDvorakでもそれほど違和感なく憶えられましたが(それまでのEmacs歴は7年くらい)、唯一の鬼門は「hjkl」。vimやnethackは格段に操作しづらくなります。vimの場合はたぶんDvorak向けのソリューションがあるんでしょうけど、必要に迫られていないので未調査です。これは、是非ともDvorakなvimユーザーさんの声を聞きたいところ。
QwertyをサポートしていないPDAが使いづらい
iPod touchとか(PDAじゃない)。とは言うものの、そもそも満足にタッチタイプのできるPDAが少ない現状では問題にはなり得ません。それに、PDAよりもメインマシンでの作業効率のほうがよっぽど大切です。
OSが起動するまでDvorakが使えない
Mac OS Xをシングルユーザーモードで起動する時や、ブートデバイスを選択するとき、PRAMリセットする時などにQwerty配列で操作する必要があります。私のようにキートップまで入れ替えてしまうと緊急時に結構ハマりますので要注意です。
実際に1年間Dvorakだけで過ごしてきて直面したデメリットはこんなところです。これらの点が気になるようでしたらQwerty配列を使い続けるという選択肢もありだとは思いますが、実際のところこんなのは些細な問題です。より効率的にラクにタイプできる方法があるのなら、プログラマとしてそれを試さない手はありません。
移行手順
Mac OS XではDvorak配列が標準でサポートされているので、「システム環境設定」の「言語環境」を開き、「Dvorak」または「Dvorak - Qwerty」を選択すればOKです。「U.S.」がチェックされている場合は、チェックを外しておきます。
このままでも英語入力はDvorakで行なえますが、ことえりやEGBRIDGEのようなInput Method経由での入力はQwertyになったままなので、そちらもDvorakに切り替えましょう。
ことえりの場合は「ことえり環境設定」を開き、「英字入力時のキーボード配列」を「Dvorak」または「Dvorak - Qwerty」に変更すればOKです。
EGBRIDGE(私はこちらを常用しています)の場合は「環境設定ツール」を起動し、「英数配列」を「Dvorak」または「Dvorak - Qwerty」にすれば設定完了です。
Tips
ログインウィンドウの設定
自動ログインを無効にしてログインウィンドウが表示されるようにしている場合は、ログインウィンドウのキーバインドがQwertyのままなので、「システム環境設定」の「アカウント」を開き、「ログインオプション」の「ログインウィンドウに入力メニューを表示」をチェックしておきましょう(これはLeopardの場合ですが、Tiger以前の場合も似たような設定項目があったはず…)。
日本語入力向けの拡張入力方式
Dvorak配列は英文入力を考慮して設計されているので、いわゆるローマ字入力の際には最大限に効率を活かせない場面があります。幸いなことにそれらの問題を克服するためにDvorakJPやACT (AZIK on Dvorak)といった拡張入力方式も考案されているので、環境が許すのならこれらの導入もおすすめです。
私は、egbridge for Macで使うキー配列定義ファイル集で配布されているファイルをカスタマイズして、DvorakJPを使っています。こちらのサイトでダウンロードしたファイルは、拡張子が「.egbrset」になっていることを確認してからダブルクリックすれば、EGBRIDGEの「ローマ字ルール編集ツール」が起動し、EGBRIDGEの「環境設定ツール」の「ローマ字」タブで「ルール」から選択できるようになります。








