今更説明は要らないだろうけど、ノリックとは昨年交通事故で亡くなった元グランプリライダー阿部典史のことだ。昨日、「フルスロットルで駆け抜けた ~プロライダーノリック青春の軌跡~ 」を見てちょっと考えさせられた。
ボクは根っからのYAMAHA党なので、YAMAHAに乗ったライダーはいつまでも好きなのだけれども(ビアッジ以外w)、同じ日本人でもあるし気になる人だった。しかし、WGPで3勝とは意外に少ない。そんなもんだっけか?と思ってしまった。たぶん、予選順位は悪くてもロケットスタートでいつもTOPグループに混ざっている印象が強すぎるのかもしれない。一番覚えているのは1999年のリオGPだ。確か最後までビアッジと競り合って勝利したと思うのだけど、レース後の興奮ぶりが印象的だった。
個人的にワークス時代より、サテライトのアンテナ3ヤマハ・ダンティン時代が記憶にある。長髪をなびかせたあの前乗りが思い出される。あれはアメリカ修業時代にスライドをマスターするためのライディングスタイルだったんだなぁ。バイクが面白いのは「方程式」がないことだ。決まったスタイルは存在せず、個々で乗り方が違う。でも、タイムは同じように出る。不思議だ。他人が真似しても同じように速く走れない。だから見てても楽しいんだな。
彼の映像を見るにつけ、本当に負けず嫌いの子供がそのまま大人になったような人だと思ってしまう。フレンドリーな人だと勝手に思っていたのだが、神経質で、ストイックな人だったようだ。しかし、彼は絶対的にスターだった。どんな世界にもスターは必要だ。あの人に憧れて、あの人には負けたくない、という絶対的存在がその世界を盛り上げたり、レベルを上げたりするのではないだろうか? 今そんな存在が日本レース界にいないように思う。さびしいことだ。
世界に通用するライダーを育成するチームをノリックも作っていた。そこから第二のノリックが育って欲しいと切に思う。



